岩手・大槌町「風の電話」の場所は?いもとようこの絵本が評判

「風の電話」と呼ばれる電話ボックスがあるのは、岩手県大槌町吉里吉里地区。

風の電話は、今では震災の犠牲者と遺族が対話する場所となっている。

これは「森の図書館」を開いた、ガーデンデザイナーの佐々木格(いたる)さん(69)が「心の復興のきっかけになってほしい」という願いを込めて作った場所である。

自宅の庭の一角に「森の図書館」を造り、その場所に風の電話を設置した。

そして、この実話をモデルに、絵本「かぜのでんわ」(いもとようこ著、金の星社)が出版され、4月20日から現地で原画展も行われた。

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風の電話ボックスは森の図書館に

この「風の電話」ボックス、線のつながっていないダイヤル式の黒電話が置いてある。

実際に通話することはできないが、誰でもいつでも自由に出入りして話すことができる。

この電話の横には佐々木さんのこんなメッセ―ジが添えられている。

「風の電話は心で話します 静かに目を閉じ 耳を澄ましてください 風の音が又は浪の音が 或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい 想いはきっとその人に届くでしょう」

風の電話は声を出して対話するのではなく、心と心を通じ合わせて話す電話なのだ。

この電話ボックスは以前に譲り受け、保管していたものだが、がんで亡くなった親しい人の一周忌に、「思いを伝える電話があればと」という思いで利用することを思いついたそうだ。

初めて設置されたのが2010(平成22)年11月のこと。

そして工事に入った時に東日本大震災が起きた。

このとき、大槌町内の犠牲者は1200人、行方不明者は400人を超えた。

当初はがんで亡くなった親しい人のために作ろうと考えていた佐々木さん。

この震災を機に、「突然の死で、区切りをつけられない人がたくさんいる。苦しみ、悲しみを抱えた遺族と、亡くなった人をつなぎたい」という思いで、震災から1カ月後の2011年4月に完成した。

その後、途切れることもなく多くの人が訪れて、この電話で亡くなった人と心を通わせている。

「風の電話」は地域を超えて全国でも話題となり、いくつかのメディアでも紹介されるようになった。

その取材で訪れた出版社の方との対談の中で、「大槌町では震災で図書館が無くなってしまい、子どもが読書をできる環境が無くなってしまった」という話が出たことがきっかけとなり、「森の図書館」が生まれたという。

もともとは自分と家族のための庭をつくることから始まった佐々木さんの夢は、「風の電話」「森の図書館」を経て、大槌町に新たな交流の場をつくる動きへと発展してきている。

いもとようこ 風の電話

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絵本「かぜのでんわ」(いもとようこ)より

岩手県大槌町にある「風の電話」。
線はつながっていない・・・・・・。

電話にこめられた「想い」を絵本に。

山の上に置かれた電話。

だれもが自由に使えて、今はそばにいない人と話すことができます。
でも実はそれは電話線のつながっていない電話でした。

岩手県大槌町に東日本大震災のあと設置された風の電話ボックスをモデルにした絵本。

絶望を希望へと変える「風の電話」「森の図書館」そして絵本「かぜのでんわ」。

多くの人の支えがあって今日へと続いている。

岩手県へ訪れる機会があれば、大槌町「風の電話」に寄ってみたいと思う。

亡き人とつなぐ“風の電話”

「風の電話」が絵本に~「森の図書館」で原画展

東北に行こう! 大槌 森の図書館

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